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より安全で快適なプリント環境のために

理想科学は、「世界に類のないものを創る」という開発ポリシーのもと、多枚数のプリントをより速く、リーズナブルに処理したいというお客様に最適なソリューションを提供。製品性能の追求はもちろん、環境性能との両立を図りながら、どちらも妥協しない製品開発に努めています。

環境意識の高まりとともに、安全で快適なプリント環境への配慮が求められている

世の中の環境意識が高まる中、オフィスでもより安全で快適なプリント環境が求められるようになりました。室内空間には多くの揮発性有機化合物(VOC)の成分が存在しています。健康に悪影響を及ぼすため厳しく規制されている特定のVOCへの対策はもちろん、健康への悪影響を確認できていないVOCにも配慮することで、より安全で快適なプリンターの使用環境を提供します。

理想科学はこれまでも環境負荷の低い製品開発に取り組んできました。製品自体の環境配慮だけでなく、お客様のプリンター使用環境への配慮も重要と考え、「オルフィス」の開発・製造チームは、プリント時に放散されるTVOCの低減に挑むことになりました。

開発・製造が総力で総揮発性有機化合物(TVOC)低減に挑戦

総揮発性有機化合物の低減には、プリントした時のプリンター本体と出力されたプリント物から出る所定時間あたりのVOC発生量を一定量以下へ抑えることが求められます。「オルフィス」は、世界最速 毎分160枚の高速カラープリンター。所定時間あたり多くのプリントが可能な「オルフィス」が、家庭等で使われている低速プリンターレベルまでTVOC低減を実現するためには、設計や製造工程の見直しが必要でした。

しかしTVOC低減は、開発・製造の技術者にとっては越えなければならない必達目標。開発部門は設計段階の、製造部門は製造工程のVOC発生源の解析・特定・対策に徹底的に取り組みました。

ハード(プリンター)に使用される、数千点にもおよぶ部品をチェックし、最適素材を再検討しました。
サプライ(インク)のすべての素材を検証し、VOC発生への影響度合いをチェックしました。

2年間の努力がついに実り、TVOC基準値の大幅クリアに成功

この挑戦の末、発売したのが「オルフィスFWシリーズ」。「FWシリーズ」の素材や製造工程を一から見直し、TVOC低減の検討開始から発売までのわずか2年間で基準値をクリアし、さらに大幅に基準値を下回るという偉業を成し遂げました。その半年後に発売された「オルフィスGDシリーズ」にもこの技術が応用されています。

ハードとサプライを合わせて使用することで製品性能・環境性能を最大限に発揮

ハード(プリンター)の特性に合わせたサプライ(インク)、また消耗品の特性に合わせたプリンターであることが印刷スピードや印刷品質の向上を実現するためにとても重要です。システム全体としてハードとサプライを最適化することで「オルフィス」の製品性能を最大限に発揮することはもちろん、室内空間のVOCを低減し、より安全で快適なプリント環境を提供します。

「オルフィスシリーズ」は様々なオフィスで活用されています。

業界のトップランナーに与えられる「エコマーク」を取得

TVOC低減のほか、インクカートリッジや機器本体の回収・リサイクルなど、環境への取り組みが認められ、「オルフィス」は、「エコマーク」を取得することができました。

「エコマーク」は、ライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品に付与されるもので、タイプIと呼ばれるISOに準拠した日本唯一の環境ラベルです。

オルフィスGD
本体:エコマーク商品 省エネ・3R設計 16155006 理想科学工業株式会社
インク:エコマーク商品 3R設計、有害物質の削減 16142002 理想科学工業株式会社
オルフィスFW
本体:エコマーク商品 省エネ・3R設計 15155054 理想科学工業株式会社
インク:エコマーク商品 3R設計、有害物質の削減 16142002 理想科学工業株式会社
ECO MARK AWARD 2016オルフィスFWシリーズは「エコマークアワード2016 プロダクト・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。

世界に通用する「ブルーエンジェル」を取得

同じくドイツのタイプIラベルであり、世界の環境ラベルに強い影響力を持つ「ブルーエンジェル」との相互認証を始めるにあたり、「エコマーク」の基準が見直されました。新基準では、ドイツをはじめとする諸外国の規制・指針を勘案し、TVOC放散の低減や資源循環に関する規定などが世界レベルに強化されました。

世界中のオフィスでより安心してお使いいただくために、理想科学はこれからも製品性能と環境性能を両立したエコプロダクツをお届けしていきます。

世界最大規模の印刷総合見本市「drupa2016」(ドイツ)に出展

高速印刷のために独自開発した油性顔料インク

油性といっても、油性ペンや塗料に用いられる揮発性の溶剤ではなく、化粧品用のベースオイルに使われている不純物の少ない不揮発性のオイルを使用しています。

水分を含まない油性インクは、印刷直後の波打ちやカールなどの用紙変形がなく、スムーズに用紙搬送が行える高速印刷に適したインクです。そのため、印刷直後の後処理(丁合、製本など)も確実に行えます。