最新号のご案内 2013年春号
Close UP
アフリカの未来のために 印刷機が支える教育

多くの発展途上国を抱えるアフリカでは、子どもたちの教育に大きな期待が寄せられている。理想科学の印刷機が果たしている役割を探るべくアフリカ大陸の販売拠点、Riso Africa Pty Ltd.代表に話を聞いた。

国や地域によって印刷機が使用される環境はさまざま。教育機関のほか、信仰心の篤い土地柄、教会での需要も高い。

印刷機の普及と教育の質は比例する

 「国によって政治的・宗教的・地理的環境が大きく異なるので、難しさはありますが、やりがいもあります」とアフリカ南部で営業活動を展開するRiso AfricaPty Ltd.代表のアンダーソン氏。比較的経済状況のよい南アフリカ共和国(以下南ア)では、学校での補助教材や医療機関での書類作成などに理想科学の印刷機が活用されている。しかしひとたび南アを出れば状況は一変。教育機関の顧客が多いものの、多くの国では手に入る教科書の数さえ限られる。印刷された教材自体が入手困難な学校も多く、理想科学の印刷機が入って初めて高品質な印刷物を目にしたという子どもも珍しくない。
 印刷機についても、頻繁に買い替えられるはずもなく、部品を自作し何十年と使い続ける顧客もいる。経済的、高品質であると同時に耐久性が何よりも求められるのだ。そんなニーズに応え続けた結果、いまやアフリカの多くの地で「Riso」は孔版印刷機の代名詞として知られるようになった。

closeup_pic01

理想科学の印刷機が導入されたケニア共和国 Kamweleni Secondary School

closeup_pic02

電力インフラの不備は深刻で、南ア国内でさえ3,500以上の学校で電力が満足に供給されていないという。

 アフリカ南部では、電力インフラの不備も課題だ。「そこで鍵を握るのは、豊富な日照時間を生かした太陽光発電です」。同社は昨年から「リソーソーラーシステム」の販売を開始。コンパクトなソーラーパネルと、もともと省電力で稼働できる理想科学の印刷機を組み合わせることで、場所を選ばず経済性の高い印刷を可能にしている。
 アンダーソン氏は続ける。「それぞれの国で、政府が教育にかける期待は大きい。ケニアで過去5年のデータをもとに行った分析では、教育水準が高い学校の8割に理想科学の印刷機が導入されていたことがわかりました。印刷機の普及と教育の質は比例するんです。アフリカの将来のためにも、我々はますますビジネスを広げていかなくてはならないと考えています」
 未来を担う子どもたちの教育に、理想科学の印刷機が果たす役割は想像以上に大きい。今後さらなるすそ野の広がりが期待される。

リソーソーラーシステムとアフリカの未来

closeup_pic05_c

 営業範囲が広大な一方、交通インフラが不十分なため、機械の定期的な整備・点検は容易ではない。営業部長のコッカリル氏は「ですから、機械の信頼性が欠かせないんです」と話す。
 経済的な理由から小学校を卒業できない子どもも多いアフリカの教育事情。「教材がいきわたっていないことも原因のひとつだと思う」と同氏。自然エネルギーを活用する「リソーソーラーシステム」はアフリカの教育を変えていく画期的な装置になるかもしれない。

1995年2月、南アフリカ共和国のヨハネスブルグ郊外・ミッドランドに設立された理想科学の子会社。サハラ以南(アフリカ南部)の31カ国を営業対象地域とする。教育機関への寄付や地域住民が作物を育てられる「フードガーデン」の設置、野生動物の保護など、貧困・飢餓対策、自然環境保護といったアフリカの社会問題にかか わるCSR活動にも注力している。

理想科学工業株式会社
欧州営業部 島村 信人 宮坂 春菜

「理想科学の印刷機は海外でも多くの方に必要とされていると実感しています。今後も現地の方々とのコミュニケーションを大切にしながら、営業活動に励みたいですね」

今号TOP
別の号のClose Upを見る

『理想の詩』をお届けします。

本誌の定期送付(無料)をご希望の方は、ホームページの講読申し込みフォームまたは、ハガキに郵便番号、住所(希望送付先* 日本国内に限ります)、氏名(フリガナ)、電話番号をご記入の上、下記までお申し込みください。

・お申し込み先(ハガキ)
〒108-8385 東京都港区芝5-34-7 田町センタービル
理想科学工業株式会社 広報室『理想の詩』編集係
購読申し込み(無料)

このページのトップへ