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理想から世界へ - ペーパーコミュニケーションで広がる笑顔

世界で愛用されている理想科学のプリンター。社員の活躍の場も国内外におよんでいる。
日本で行われた技術コンテスト「RISO Technical Competition 2013」や海外研修の様子から、理想科学のサポートや製品開発に対するこだわり、そして海外展開についてさぐった。

理想科学は、20を超える海外子会社を含む3,500名以上のスタッフ、販売代理店でつなぐグローバルネットワークで、世界に展開しています。

世界の人々の暮らしに寄り添う

   創業以来、教育現場や官公庁、企業などで確かな実績を積み重ね、日本国内ではすでに厚い信頼を得ていた理想科学が、本格的に海外展開を開始したのは1980年代。市場の裾野を世界へと広げるべく積極的な海外事業展開を行っていった。
 1986年、第一号となる海外現地法人RISO, INC.(米マサチューセッツ州)を皮切りに、世界各国に次々と営業拠点を設置。1999年には、理想科学初の海外生産拠点を中国・広東省珠海市に設け、操業をスタートさせる。以来現在まで、20を超える海外子会社をベースに、主力製品である「オルフィス」「リソグラフ」の販売や消耗品の供給、技術サポートを実施。欧米、アジア、中東、アフリカ、南米など世界180以上の国や地域のお客様にサービスを提供している。
 日本と同様、海外における理想科学のお客様の多くは学校や官公庁、企業などだが、日本と異なるその国、地域ならではの特徴も垣間見える。たとえば欧米など教会の多い場所であれば、毎週のように行われる礼拝で、その日のプログラムを印刷し配布するなどの需要も多い。
 また、近年になって経済的な発展が進むアフリカのいくつかの国や地域においては、将来を見据えて学校教育により注力しようとする国も少なくない。そんな中で、子どもたちに十分に教材を行き渡らせるために、多くの学校で省電力かつ低ランニングコストで高速多枚数印刷に最適な理想科学の印刷機が活用されており、「RISO」といえば孔版印刷機の代名詞となるほど定着している。そのほか一般企業、印刷所、市役所や病院、組合などで幅広く活用され、世界の人々の毎日の暮らしに寄り添っている。
 こうしたグローバル展開を可能にしている土台の一つに、理想科学独自の体制がある。理想科学は、プリンターの性能を最大限に発揮できるよう、ハードと消耗品を一貫して自社開発。開発、製造、営業が三位一体となった体制が築かれているため、お客様の悩みやニーズを細かく吸い上げ、開発とサービスに反映させることができるのだ。その結果、日本においても海外においても、高い信頼を獲得、ほかにない顧客満足を創出することを可能にしている。

世界で活躍する理想科学のCE

 お客様のもとに直接赴きメンテナンス業務にあたるのが、理想科学が誇るCE(カスタマーエンジニア)だ。理想科学のCEは、修理や保守点検を迅速に行うだけでなく、潜在的なニーズを発掘、お客様の印刷環境をよりよくする新たな提案を行う役割も果たしている。高い技術力を備えたCE育成のために、理想科学は全国規模の技術コンテストを毎年実施。同様の取り組みを海外でも行っており、2年に1度、各国のCEを対象に筆記試験、実技試験を伴う予選を行い、合格者は日本で行われる本大会に出場。世界一の技術を持つCEを選出している。
 機械そのものの品質もさることながら、こうした優れたCEの存在が、お客様と理想科学の信頼関係の構築に欠かせないものとなっている。海外技術部長の中島宏昌は「高い技術力や提案力によってお客様が抱えていた悩みを解決に導けば、お客様の満足度も上がり、笑顔が生まれる。CE自身にも達成感が生まれ、笑顔になれる。そうして世界に笑顔の連鎖を生み出したいんです」と話す。

海外のニーズも細やかに反映

 開発型企業ならではの取り組みもある。半年間の海外エンジニア派遣に赴いた開発担当者の齋藤正憲は話す。「日本のお客様であればすぐに訪問できますが、海外のお客様だと現地の販売店などから間接的に話を聞くしかなく、情報収集に限界がありました。今回、自分の足で現場を回り自分の目で状況を把握でき、今後の開発に有益な情報を得ることができました」。お客様の声はいったん営業担当者の間で集約されて開発の参考にされるのが一般的だが、理想科学では、お客様と開発担当者の直接のコミュニケーションを通し、ニーズなどを把握。開発のイメージづくりに役立てている。  理想科学の製品が世界で広く活躍している背景には、開発、製造、営業が一丸となってつくりあげる高い顧客満足度と、細かなニーズに応える開発姿勢、そしてそれにもとづいたお客様との確かな信頼関係がある。海外市場のさらなる広がりが予測されている今後は、より幅広い開発ニーズに対応していく必要があり、社員には一層活躍の場が開かれることになるだろう。理想科学はこれからも世界に笑顔を届けていく。

理想科学のCEという誇りを胸に腕を振るう世界の技術者たち

日本でも世界でも、お客様の頼れるパートナーとして活躍するCE

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 2013年11月、CEの技術力を競う世界大会、「RISO Technical Competition 2013」が開催された。つくばの理想開発センターに集ったのはアメリカ、ヨーロッパ、アジア各国の予選を勝ち抜いた精鋭たち。「リソグラフ」部門の5名、「オルフィス」部門の8名、計13名が本大会に臨み、厳正な審査の結果、各部門の優勝者が発表された。「RISOグループの一員であることを誇りに思います(オルフィス部門優勝者・RISO EURASIA所属Mikhail Kozhukhovskiy氏)」「お客様の満足のためにこれからもベストを尽くします(リソグラフ部門優勝者・RISO KOREA所属Kang Yun Sung氏)」と、優勝者は口々に喜びを語った。  理想科学は海外にも技術研修の拠点を整備。世界のCEを対象に優れた技術力の維持・向上に努めている。「国、文化によるサービス環境の違いはありますが、CEの腕は等しく優秀です。技術コンテストなどを通して、CE同士さらに切磋琢磨できれば」と中島海外技術部長。世界のお客様の頼れるパートナーであるために、CEたちの挑戦は続く。

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アメリカ、イギリス、タイにトレーニングセンターを設置(写真はバンコクのもの)。日本から派遣されたスタッフが海外の子会社・販売代理店を対象に研修を行っている。

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真剣な面持ちで試験に臨む海外のCE。この結果が本国での評価につながることもあり、大会がモチベーション向上に大きく寄与している。

活躍の場は海外にもーさらなる成長への絶好の機会

中堅社員に聞く、海外エンジニア派遣の意義、そして成果

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(左)ロンドンオフィス、(右)現地スタッフ、欧州営業担当者らとともに。

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開発企画室SE企画課
齋藤 正憲

 理想科学では、2011年から海外で活動できるスキルの向上、海外プリント市場の情報収集などを目的に、エンジニアの欧州への派遣を開始した。現在、システム商談サポートを主体として活動している。  2013年4月から9月まで半年間の派遣期間を終了したのが、開発企画室SE企画課の齋藤正憲。イギリスにあるロンドンオフィスをベースに、イギリス国内をはじめフランス、ドイツ、イタリア、スペインといった欧州各地に出向き、システムの絡む商談の同行や、関連開発会社への訪問、マーケットリサーチなどに携わった。「現地で課題とすべきことを自分で考え、行動しました。そのひとつが、各国の大学でのプリント事情を把握すること。リサーチ先との交渉もすべて自力で行いました。正直、語学力不足は感じましたが、いまは外国語でのコミュニケーションに自信が生まれ、世界を身近に感じられるようになりました」。営業担当者に同行した際には、機械に関する質問に迅速な対応ができ商談が弾んだこともあったとか。「今後は開発担当者も、語学力をしっかり身につけ、よりよい製品を世界に送り出していく使命があると思います。今回の活動は、現地スタッフや欧州子会社スタッフ、本社スタッフの支えがあったからこそやり遂げられました。深く感謝するとともに、この体験を今後の業務に生かしていきたいです」

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