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理想科学70年のものづくり

70th Anniversary 理想科学70年のものづくり

To the futuer 理想の未来へ

理想科学工業株式会社は今年創業70周年を迎えました。創業者である羽山昇が世田谷区の自宅に掲げた「理想社」の表札。「どんなときにも理想を追求していこう」。そんな思いを託して創業したのは終戦の翌年、1946年のことでした。それから70年、時代の変遷とともに人々の暮らしも働く環境も様変わりする中、「世界に類のないものを創る」という開発ポリシーのもと、理想科学はつねに役立つ製品・サービスを提供してきました。
これまでも、これらからも。私たちは変わらずものづくりの理想を追い求めていきます。


1946 創業 ─オリジナルインクの開発へ─

研究所でのインク開発の様子(1953年)。

 創業者 羽山昇は終戦の翌年に謄写版(ガリ版)による印刷業を開業。当時最新の印刷機とインクを輸入していましたが、インクの不安定な供給に悩まされていました。ある日インクを受け取りにスクーターで取引先に向かっていた羽山は、人をよけて電柱に激突。インク確保のために大ケガを負ったことで「今後は自分たちでインクをつくる」と固く決意しました。そして1954年に日本初のエマルジョンインク「RISOインク」が誕生。印刷機材メーカーとしての一歩を踏み出しました。

Side story

いじわるテストで品質確認

温度変化や振動でも安定した品質を保つことができるかを確かめるために、羽山は世界の海を航行する船にRISOインクを積載、あえて負荷をかける「いじわるテスト」を実施しました。長旅の末横浜港に戻ってきたインクは見事に正常な状態を保っていたといいます。

1977 プリントゴッコ誕生  ─一家に一台。“爆発的ヒット”に─

 この年、製版と印刷を1台で行える家庭用簡易印刷機「プリントゴッコ」が誕生しました。「親子で“印刷ゴッコ”を楽しんでもらえるように」との思いで命名された通り、家庭で印刷できる楽しさ、手軽さが人気を呼び、爆発的ヒットに。年末になると家族揃って行う年賀状作成に大活躍。ハンコを使ったり1枚1枚手書きが当たり前だった時代に、プリントゴッコを使った年賀状作成が年末の風物詩とまでいわれるようになりました。

Side story

社員総出で生産、販売

発売と同時に売れに売れ、品切れが続出。とうとう全国紙に「お詫び広告」を掲載することもありました。週末には全国のデパートで社員がデモンストレーションを実施。20年間で販売台数は1000万台を突破しました。

1980 孔版印刷機リソグラフ誕生  ─街、暮らしに手軽な印刷環境を提供─

 当時流通していた印刷機は油性インクの使用を前提としたものがほとんど。そうした印刷機すべてに適した消耗品づくりは困難でした。そこで創業者 羽山は初の印刷機の自社開発に着手。羽山の一大決心により生まれたのがリソグラフです。複写機のような使い勝手で印刷できるとして、その革新性が話題に。その後多くの官公庁や教育機関などに導入され、世界中に普及。以降、理想科学は印刷機総合メーカーとして躍進します。

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試作機に課した100万枚印刷

リソグラフで初めての印刷機開発に臨んだ理想科学。試作機に課したのが、当時のオフィス用印刷機の耐久性の限界といわれた100万枚の印刷です。担当者は二人一組となり、ふだんの業務と並行し、日夜交代で印刷しては不具合を確認していきました。まさに妥協しないものづくりの精神が生まれた瞬間でした。

2003 高速カラープリンターオルフィス誕生  ─フルカラープリントをぐっと身近に─

 オフィスで使われるプリンターがまだモノクロ主流だった90年代後半、カラープリントはコストがかかりすぎるとして敬遠されていました。もっと気軽にカラーが使えれば……そんなニーズに応えてこの年に生まれたのがオルフィスです。ライン型の印字ヘッド、正確な用紙搬送技術、用紙が安定する油性顔料インクの採用などにより、モノクロ並みのコストパフォーマンスと世界最速のプリントスピードを実現。そのプリント速度はいまも更新中です。

Side story

世界の舞台で活躍するオルフィス

世界最速スピードとコストパフォーマンスの良さ、機械の安定性などが世界で評価され、オルフィスはさまざまな舞台で活躍しています。2015年12月にパリで行われたCOP21(国連気候変動会議)において理想科学はオフィシャルパートナー企業として選定され、300万枚の会議資料印刷にオルフィスが活用されました。

2013 理想開発センター開所  ─より迅速に製品をお届けするために─

 この年、新たな開発拠点となる「理想開発センター」が誕生。茨城県つくばの学園都市に隣接する地に、それまで分散していた開発関連部署を集約しました。世界のお客様へ向けてより迅速に製品を届けられるよう、情報伝達や開発の効率化、コミュニケーションの円滑化などを図っています。開発型企業として「世界に類のない製品」をつくり続けてきた理想科学は、来るべき未来へ向けて、これからも挑戦を続けます。

Side story

高い環境性能で省エネ大賞受賞

2013年、オルフィスEXシリーズが省エネ大賞の「省エネルギーセンター会長賞」を受賞。徹底した省電力化が評価されました。オルフィスはこれからの時代に最適な、優れた環境性能を誇ります。

平成25年度 省エネ大賞受賞(製品・ビジネスモデル部門)
主催:一般財団法人省エネルギーセンター
受賞機種:オルフィスEX9050/9000/7250/7200/7250A

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理想科学工業株式会社 広報部『理想の詩』編集係