
「リソグラフ」×「MiScreen a4」で実践学習!美大生がワークショップで孔版印刷技術を学ぶ
「リソグラフ」で使用される孔版インクは、国産の米ぬか油を配合した「ライスインク」です。その環境面の特長について紹介します。
孔版印刷機に使用するインクとしては世界初となるのが、理想科学の「ライスインク」。国産の米ぬか油を配合し、環境に配慮した高品質な孔版インクを「リソグラフ」の消耗品としてご使用いただけます。
印刷機の中では乾かず、印刷されると紙の上ですぐ乾くよう設計された「リソグラフ」の孔版インクは、水分と油分が乳化したエマルジョン状態になっています。印刷後すぐに油分と水分は分離し、用紙の中に油分の一部と顔料のみが残り、インクが定着します。
エマルジョンとは乳化剤の働きにより水分と油分が安定的で均一に保たれている状態のことで、身近な例としてはマヨネーズ、バター、乳液などがあります。「ライスインク」は、温度による影響を受けにくい、安定性に優れたエマルジョンインクになっています。
日本で収穫される国産の米ぬかを利用する「ライスインク」は、輸入大豆を使う大豆油インクに比べ輸送時のCO2排出量を大幅に低減。米ぬかを有効利用することで廃棄物の削減にも貢献します。
米ぬか油は酸化しにくいという特長もあるため、インクの劣化を防ぎます。また「ライスインク」は従来の「リソグラフ」にも共通して利用可能※1。環境に配慮した高品質インクとなっています。
理想科学の「ライスインク」は、環境保護の姿勢を示す「ライスインキマーク」や「植物油インキマーク」などの主要なマークを取得。また製品に含まれるバイオマス原料の割合から、業界初となる「インキグリーンマーク※2★★★(スリースター)」も取得しました。
バイオマス原料には一般的に間伐材などの木質系、家畜排泄物などの家畜系、稲わらやもみがらなどの植物系、生ゴミなどの食品系などがあり、それぞれの特性に合わせ新たな資源として利用されています。教材印刷にも使われるインクとしてより環境に配慮した原料を選びました。
ライスインキマークはライスインキ・コンソーシアムが、植物油インキマークは印刷インキ工業連合会が認定する、環境保護の姿勢を示すマーク。「ライスインク」を使用した印刷物に表示し、環境保護の姿勢をアピールできます 「ライスインク」についてもっと知るならこちら。
印刷インキ工業連合会がインキ中のバイオマス割合を主たる環境配慮の指標とし、その度合いを考慮して3段階の認定基準を定めた環境マークです。もっとも厳しい基準をクリアしたインクとして、「ライスインク」は最高ランクの「スリースター」を取得。バイオマスは、温暖化対策や循環型社会の形成に欠かせない原料やエネルギーとして世界的に注目されています。
(広報誌『理想の詩』2022年春号より)