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「理想の詩」Close Up(2022年秋号)

企業×学校のマッチングプログラムで地域の子どもたちの探究学習をサポート!

名古屋市立前津中学校では、昨年から地元企業とコラボレーションし、生徒の探究学習を実施。この夏は29人の生徒たちが理想科学工業名古屋営業所を訪れフィールドワークに臨んだ。その様子をレポートする。

「コピー機と印刷機はどう違うんですか?」「創業時のインクといまのインクの違いは?」「なぜ印刷コストを低く抑えられるんですか?」など鋭い質問を次々と担当社員に投げかける生徒たち。柔軟で自由な発想に社員が驚くシーンも。

学校と企業が共有した「子どもたちのため」という思い

名古屋市立前津中学校では名古屋市教育委員会が提唱するナゴヤ・スクールイノベーションの一環として昨年度から地域社会の探究学習を推進。地域企業や社会について学び、自分の生き方を見つける機会づくりを実践している。今年、参画企業のひとつとして依頼を受けたのが理想科学工業名古屋営業所。企業訪問を行うフィールドワーク実施から、中間共有、フィールドワークで学んだことをもとに生徒たちが独自の新規事業を企画し発表する締めくくりまで、年間を通して併走することとなった。

フィールドワークには3学年合同で29人の生徒が参加。まず生徒たちがあらかじめリサーチした理想科学に関する情報を発表した後、理想科学の担当者が、社員だからこそ伝えられる企業の考えや思いを紹介。その後3つのグループに分かれ、ショールーム、執務スペース、バックヤードを見学した。作業中の社員に「いま何をしているんですか?」と質問したり、ショールームで「オルフィス」の後処理加工の様子に興味津々に見入るなど、生徒たちは思い思いに理想科学の仕事現場を体感。「リソグラフ」本体の前扉を開け、インクドラムの説明を受けると「こんなの初めて見た」と感嘆の声が上がっていた。見学後の質疑応答では疑問点を記者会見のスタイルで担当者に質問。さらに得た発見を紙にまとめ、フィールドワークは終了した。

担当した芝田広幸先生は、「今日はプロジェクト序盤の肝となる1日でしたが、生き生きと取り組む様子を見られて大満足です」と笑顔。「未来のため、子どもたちのためという思いを企業と共有して取り組めることは大きい。このかかわりを大事にしていきたいです」と続けた。理想科学の高原英吾は「教育現場と理想科学は切っても切れない関係です。こうした取り組みを通じて、今後も皆さんに身近な存在として感じていただけたら嬉しいです」と話した。企業と学校の連携から生まれる新しい学びの可能性が感じられる1日となった。

まずは理想科学工業のパンフレットなどから得られる情報をもとに、生徒が事前リサーチした内容を発表。 

その後、資料だけではわからない企業の考え方などについて社員が解説。ふだん受け取っているお便りなどの印刷にも理想科学の製品が使われていると初めて知り、驚く生徒も。

執務スペースやバックヤードなど、ふだんの生活では見ることのない仕事現場の様子に興奮気味の生徒たち。メモを取ったりタブレットで撮影するなど熱心に見学していた。

質疑応答では、フィールドワークで生まれた疑問や聞ききれなかったことを社員に質問。最後に、これまで集めた情報を書き込んだ付箋紙を、項目ごとにまとめていった。

ヒト編、モノ編、コト(考え方)編にわけられたワークシートに、「工夫がすごい」「面白いもの」「みんな気づいていない」という3項目に情報を分類。これらの情報をベースに、自分たちなりの新規事業を提案することが本プロジェクトのゴールだ。

理想科学工業名古屋営業所 高原 英吾
「子どもたちにより伝わるよう、なるべく自分の言葉で語ることを意識しました。期待も不安もありましたが、理想科学にこれだけ興味を持ってもらえたことが嬉しかったです」

理想科学工業名古屋営業所 後藤 真由美
「学校・企業・地域でつながれるご縁をいただけたことをとても嬉しく思っています。先生の熱意や生徒のきらきらした眼差しに感動しました。今後の発表も楽しみです」

名古屋市立前津中学校
名古屋市教育委員会が推進している、時代の変化の中で自らの可能性を最大限に生かし、人生をたくましく生きる子どもたちを育てるため、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指す「ナゴヤ・スクールイノベーション」を実践。地域企業を「リソース」ととらえ、企業との連携を通じて社会に対して子どもたちの思いや発想を発信・提案する学びを進めている。

お話をうかがった
第1学年主任 芝田広幸先生。




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