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理想テクノロジーズ株式会社 特別企画

テクノロジーでくらしと社会を豊かに
―理想テクノロジーズ誕生

2024年、新たにRISOグループに加わった
理想テクノロジーズ株式会社。
インクジェットヘッドの開発、製造、販売における
同社の強みや、拠点とする三島という地域の魅力、
企業理念に込められた思いなどについてご紹介します。

三島ってどんなところ?

産業印刷分野の多様な印刷ニーズに応えるインクジェットヘッド

インクジェットは、微小なインク滴を対象物に向けて正確に吐出し、対象物に直接触れることなく印刷することができる技術。多種多様なインクとの組み合わせで、紙、プラスチック、フィルムなどさまざまな材質や形状の対象物への高品質な印刷を可能にします。理想テクノロジーズの特長あるインクジェットヘッドは、さまざまな分野の印刷ニーズにお応えするとともに、日々進化を続ける印刷技術の中で重要な役割を担っています。

製品一覧

インクジェットヘッド
「CX1」
圧倒的な高速・高生産性を実現

インクジェットヘッド
「CF6/CF6R」
最小液滴6pL※1による高い生産性と広いプリントギャップでの高い着弾精度を両立

インクジェットヘッド
「CF3/CF3R」
最小液滴3pL※1による高精細な印刷と広いプリントギャップでの高い着弾精度を両立

インクジェットヘッド
「CF1B/CF1BL/CF1BXL」
最小液滴6pL※1から最大液滴180pL※1まで吐出する3種類のモデルにより多様な用途に対応

※1 pL=1mlの10億分の1

>製品の詳細はこちら

印刷の可能性を広げるインクジェットヘッドの技術

なめらかな美しさと鮮明さ

粒状感の少ない美しい色表現の印字イメージ。

理想テクノロジーズのインクジェットヘッドは、インク滴の量を細かく調整する独自の技術により、色の濃淡を豊かに表現します。これにより、淡い色から濃い色までつながりがなめらかで、粒状感の少ない美しい色表現が可能になります。また、非常に小さなインク滴を正確に飛ばすため、2ポイント(約0.6mm)という微小な文字もくっきりと鮮明に印刷できます。

インクジェットヘッドと印刷対象物の間の隙間が大きくてもきれいに印刷

広めのプリントギャップ(インクジェットヘッドと印刷対象物の間の隙間)があっても、きれいな印刷結果が得られるのは、理想テクノロジーズ製インクジェットヘッドの大きな特長です。これは、インク滴が狙った場所にまっすぐ正確に飛ぶ独自の精密な技術によるものです。これにより、凹凸のある素材にも安定して高品質な印刷を可能にします。

多様なインク対応

高粘度のインクでも安定した吐出実績があります。多様なインクに対応できるインクジェットヘッドにより、これまで難しかった新たな印刷の可能性を広げています。

産業印刷分野への応用例

理想テクノロジーズのインクジェットヘッド技術は、紙はもちろん、屋外看板や商品ラベル、パッケージ、段ボール、布製品などへの印刷が可能です。ディスプレイや配線などのエレクトロニクス分野への使用も期待されています。

看板や垂れ幕などサイン&ディスプレイ

ナイロンやプラスチック素材

屋外に設置される看板はUVインクなどで印刷されます。
ゴルフボールやナイロンベルトなど、凹凸のある立体的な素材にも美しく印刷することができます。

段ボールなど包装資材

プリント基板

商品名やバーコード、認証規格マークなどを印刷します。
白いインクでプリント基板上の部品名や番号などを印字します。

建材(タイル・床材)

ガラス材や建材などへの印刷用途にも活用が進んでいます。
木目を印刷することでやわらかな風合いを表現。
凹凸がある建材にも大理石を思わせる印刷が可能です。

安定生産と安定品質を実現する製造体制

独自のノウハウ・技術により精密に部品を加工。接着工程では、マイクロメートルレベルの高精度な技術を活かしています。さらに製造設備・製造履歴の管理を通して、安定的な品質を実現。インクジェットヘッド完成後は吐出検査・外観検査を実施し、お客様に安心・安全に使っていただける製品に仕上げています。

Interview

高度な技術と安定した製造能力

前身の東芝テックよりインクジェットヘッド事業を引き継ぎ、RISOグループの新会社として2024年7月に運営を開始した理想テクノロジーズ株式会社(以下理想テクノロジーズ)。拠点とするのは静岡県三島市。東海道新幹線で東京駅から約1時間のアクセスにあり、市街地からは雄大な富士山を望むことのできる風光明媚な街です。「ここは富士山の伏流水を水源とする豊富な地下水に恵まれており、工場内でも活用しています」と、事業企画部の大石さんは話します。

事業企画部 大石

産業用のインクジェットヘッドにおける企画、開発、製造、販売を主な事業とする理想テクノロジーズ。「当社は高度な微細加工技術とインク吐出制御技術、安定した製造能力を誇り、ここで製造されたインクジェットヘッドは、国内はもとより海外の産業印刷分野で活用されています」と大石さん。マイクロメートル※2単位の加工や接着ができる技術や、ノズルからインクを吐出し、正確に着弾させる制御技術、不良を出さず安定的に製造する能力に支えられていると言います。
※2 1mmの1000分の1

企画・開発・製造・販売を一気通貫で行う強み

製造技術部 兼古

「お客様からのリクエストに対し、各部門が一丸となりスピード感をもって動く体制があります」と話すのは、製造技術部の兼古さんです。専門的な技術に関係する商談も多いため、営業担当者に加えて事業や技術の統括者もお客様のもとに赴き、直接お客様からの要望をうかがうことも多い。「その内容は即座に内部で共有され、製造作業者レベルにまでお客様の困りごとの背景がしっかりと浸透。スピーディに、同じ方向を向いて一致団結する強さがあります」と話します。

開発部 市川

「お客様とコミュニケーションを重ね、インクジェットヘッドを取りつけた装置が問題なく機能し、インクジェットヘッドの性能を100%引き出せるようサポートしています」と話すのは、開発部の市川さん。自身も営業兼務歴がある市川さんは、営業と開発が二人三脚で動くことで、お客様の声を迅速に開発にフィードバック、さらなる提案や最適解につなげることができていると話します。

営業部 谷口

営業部の谷口さんも、「営業だけでは判断がつかない内容でも、開発メンバーを巻き込むことで迅速に対応できる。頼りにしています」と話します。「商談から見積もり、出荷調整など最後のフェーズまで1人の営業が窓口として立つため、安心して取引していただけるのも当社の強み」とのことです。

ここからインクジェットイノベーションを起こしていく

版が不要で、デジタルデータさえあれば平面だけでなく立体物にもプリントできるインクジェットヘッド。建材やガラスなど印刷できる対象物は実に多岐にわたります。そんな無限の可能性を持つインクジェットヘッドというデバイスを通して、ハードだけではなく、革新的なソリューションやサービスを提供し、人々の暮らしを豊かにしていきたい――。そんな思いが、企業理念である「テクノロジーでくらしと社会を豊かに」には込められていると大石さんは話します。
理想テクノロジーズの設立により、RISOグループはインク、プリントシステム、そしてインクジェットヘッドという3つの技術を一貫して扱える体制になりました。
「ここを起点に三位一体の強みを最大限に活かしたインクジェットイノベーションを推進し、新たな成長へとつなげていきたい」と話す大石さん。
理想テクノロジーズは、これからも独自のテクノロジーを進化させながら、社会の発展に貢献してまいります。

理想テクノロジーズの社屋北側に広がる、雄大な富士山の眺望。

左から、製造技術部の兼古、営業部の谷口、事業企画部の大石、開発部の市川。

>理想テクノロジーズ株式会社のウェブサイトはこちら

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