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「理想の詩」Close Up(2024年冬号)

最先端文化の発信地・原宿で共創活動を支える「リソグラフ」

東京・原宿に今年オープンし、話題を呼んでいる複合商業施設・東急プラザ原宿「ハラカド」。その3階に、「リソグラフ」を活用したファクトリー「COPY CORNER」がある。「リソグラフ」を起点に生まれた、ユニークな共創の現場を訪ねた。

店内奥に設置された「リソグラフ」と、その横に整然と並んだインクやインクドラム。中央を占めるのは大きな作業台。誰もがクリエイティブに触れられる開かれた場として設計されている。

皆で印刷を楽しめる「リソグラフ」はクリエイティブな実験のツール

最先端のファッションやカルチャーが集まる街、東京・原宿の中心に、今年オープンした「ハラカド」。ユニークで先進的な店舗が多数入居し、原宿の新たな文化の発信地として注目を集めている。その3階にあるのが、大手文房具メーカーのコクヨ株式会社(以下コクヨ)が企画・運営する5.5坪のファクトリー「COPY CORNER」だ。誰もが使い手でありつくり手になれる場として、コンビニなどのコピーコーナーから着想を得て命名したというこの場では、クリエイターが「リソグラフ」を使って公開制作を行うほか、一般参加者が「リソグラフ」印刷を体験できるワークショップを開催したり、「リソグラフ」を使ってクリエイターとコラボレーションした日用品を制作し販売している。
「『リソグラフ』といえばクリエイターの間ではZINE制作などでお馴染みの存在。色や風合いが魅力的なのでぜひここで活用したかった」。そう語るのは、コクヨでデザイナーを務める鳳崎優和さん。「『リソグラフ』には、仕上がりを見ながら互いに意見し、あれこれ調整してみるなど、皆で実験的に創作を楽しめる魅力があります。人が集まるこの場所のシンボルにしたいと思いました」と広報担当の池田日南乃さんも続ける。店長の後藤瑞月さんによると、ワークショップに参加したユーザーからは、「『リソグラフ』って奥深い」「もっとつくってみたい」という声が上がっているそう。「リソグラフ」初心者のクリエイターの方に使い方をレクチャーし、色の濃淡や重なり具合を相談しながら制作を進めたところ、「目の前で印刷を試しながら試行錯誤できるのが楽しい」と評判なのだとか。
「大量生産品でも、『リソグラフ』を挟むことで独特で魅力的な味わいが生まれる。一点一点に個性が宿るプロセスそのものを、皆さんにも楽しんでいただきたい」と語る3人。「リソグラフ」を起点に生まれる新たなカルチャーの兆しが確かにそこにあった。

※個人や小規模のグループが自主制作する小冊子のこと。

左から、後藤瑞月さん、鳳崎優和さん、池田日南乃さん。

日用品をカバーすることで、新しい価値が生まれることを大切にしています。いろいろな方とクリエイティブな印刷の実験を通して、共創していけたら。これから一緒に楽しむ人をもっと増やし、つながり、コミュニティとして育てていきたいですね。

時計、ジグソーパズル、ノート、ポストカード、バッジや、印刷の過程で出たヤレ紙を再加工してつくったメモ帳など、こだわりの商品が並ぶ。

COPY CORNERのカラーであるオレンジとブルーを使って、コクヨ製のチューブファイルをおしゃれにカバーした新商品。

ワークショップでは「リソグラフ」に初めて触れる人にも丁寧にレクチャー。さらに、より高度な技術習得を目的としたマスタークラスも定期開催しており、晴れてマスターになれた人は、ファクトリーメンバーとして「リソグラフ」による印刷実験を行えるようになるそう。

COPY CORNER
COPY CORNERが入るのは、「新たな原宿カルチャーの創造・体験の場」をコンセプトに2024年4月にオープンした複合商業施設・東急プラザ原宿「ハラカド」(写真上)。コクヨは「体験デザイン」を実験・実践するプラットフォームと位置付けており、日々制作・直売するマイクロファクトリーであり、人々が集い共創する場となっている。

理想科学 営業本部 川口 聡一
本事例を通して「リソグラフ」という商品の可能性を改めて感じることができました。工夫次第でまだまだ用途を広げられるのではないかと思います。

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