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孔版印刷を学んで、 オリジナルエコバッグ作りに挑戦:青少年のための科学の祭典2022全国大会

2022年7月30日(土)、31日(日)、東京・千代田区の北の丸公園内にある科学技術館で青少年のための科学の祭典2022全国大会が開催され、理想科学はブース出展をしました。

エコバッグに印刷したあと、慎重にマスターを持ち上げる参加者。印刷されたイラストを見てうなずいていた エコバッグに印刷したあと、慎重にマスターを持ち上げる参加者。印刷されたイラストを見てうなずいていた

科学への興味を促す学びと体験の場で
孔版印刷の仕組みを紹介

公益財団法人日本科学技術振興財団は、1992 年から「青少年のための科学の祭典」を開催しています。全国大会では、多くの個人や企業・団体がブース出展し、多彩な実験や工作などが展開されるほか、日本学生科学賞で受賞された中学生や高校生による展示や発表も行われます。

2022年、理想科学はこの祭典に初めて出展しました。小型スクリーン製版機「MiScreen a4」を使って孔版印刷を学んでもらい、実際に製版を体験し、エコバッグを作るワークショップを行いました。

孔版印刷は、版に孔(あな)を開け、そこにインクを通して紙や布などに印刷する方法。子どもたちにもわかりやすい仕組みです。

まずは印刷するための版作りをします。「MiScreen a4」にマスター(版)を差し込むと、選んだイラストや写真の通りにマスターに孔(あな)が開いて、製版されます。参加した子どもたちは、イラストや写真が少しずつ浮かび上がってくるようすに興味津々。出来上がったマスターを光にかざし、孔の開いた部分を透かして見ていました。

製版ができたら、赤や青、緑など7色用意したインクから1色を選んで印刷。「イラストや写真をエコバッグのどこに印刷するか、考えてね。真ん中じゃなくてもいいんですよ」と話すと、エコバッグの上でマスターを動かしながら考えていました。

スキージの使い方を練習してから、いざ、本番。スタッフが1人ずつサポートをして印刷を進めます。小さい子には保護者が手を添えて補助をしました。
「マスターは、ゆっくり、まっすぐ上に上げてくださいね」と声をかけると、慎重な手付きでマスターを持ち上げました。エコバッグに浮かび上がったイラストや写真に、初めて顔を合わせたばかりの子どもたちから歓声が上がります。三兄弟で参加していた子どもたちが、互いに「自分のものが一番かっこいい!」と言い合うようすもありました。

この日は、印刷用のイラストと写真を用意。同じ絵柄でもインクの色選びで印象が変わるので、参加者同士で見比べる場面も この日は、印刷用のイラストと写真を用意。同じ絵柄でもインクの色選びで印象が変わるので、参加者同士で見比べる場面も
この日は、印刷用のイラストと写真を用意。同じ絵柄でもインクの色選びで印象が変わるので、参加者同士で見比べる場面も

楽しく体験することが大切!その記憶は自分のものとして残る

ワークショップの途中で、科学技術館の野依良治館長が理想科学のブースにお立ち寄りくださいました。
スタッフの説明を受けて、「昔のガリ版印刷みたいなものですね」と懐かしそうに話されました。また、「自分で体験してみることが大切。体験したことは必ず記憶に残ります。それに理科は面白いと思うことも重要なんですよ」と話し、子どもたちが興味津々に体験する様子をじっくりご覧になりました。

青少年のための科学の祭典全国大会の実行委員長、片江安巳さんは「子どもの頃の体験は、将来、なにかに繋がります。現在の身の回りにある製品は技術がブラックボックスに入ったように見えにくくなっているので、原理を子どもたちにわかりやすく見せられると良いですね。なにより参加する子どもたちが、『今日は、楽しい!』って思ってくれたらそれでいい。楽しいが一番です」と話してくれました。

公益財団法人日本科学技術振興財団理事の若林光次さんも「現代は、ボタンを押すだけでコピーが取れたりしますが、印刷とはこういうものという基礎的なことを体験できるのは、子どもたちにとって貴重な機会です。今日は原理までは理解できなくても、体験で刻まれた記憶がいつかなにかと結びついて、『そういうことか!』と気づきが生まれたりしますからね」と、話しました。「エコバッグはふだん使えるから、環境を考えることに繋がるのも良いところですね。手元にあることで体験の記憶が継続しやすいと思います」とも。

「少しでも楽しいと感じたことがあれば、次は自分で調べて、どんどん興味を深めたり、広げたりしていってほしいですね。それがきっと日本の未来を拓く力になっていくでしょう。」と若林さんは締めくくりました。

参加者の求めに応じて気軽に記念写真に応じる野依館長(右)。ワークショップに参加した三兄弟は、「午前中に来たら満席だったんだけど、どうしてもやってみたくて、午後の回を予約したんだ。楽しかったよ!」と満足げ 参加者の求めに応じて気軽に記念写真に応じる野依館長(右)。ワークショップに参加した三兄弟は、「午前中に来たら満席だったんだけど、どうしてもやってみたくて、午後の回を予約したんだ。楽しかったよ!」と満足げ
スタッフの説明にしっかり耳を傾ける参加者たち スタッフの説明にしっかり耳を傾ける参加者たち

お話をお伺いしたのは、青少年のための科学の祭典の実行委員長、片江安巳さん(写真左)、公益財団法人日本科学技術振興財団理事の若林光次さん(写真右)

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