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プログラミングで万華鏡の絵柄を作り MiScreen a4で印刷してランチョンマットに:埼玉県久喜市

令和3年度の2学期から3学期にかけて、埼玉県久喜市の11の小中学校でSTEAM教育モデル授業として、小型スクリーン製版機「MiScreen a4」を使った授業が行われています。その中から11月〜12月に太田小学校で実施された授業についてご紹介します。

STEAM教育モデル授業は全10コマ。STEP1 事前学習(3コマ)、STEP2 プログラミング(3コマ)、STEP3 スクリーンプリント(4コマ)で構成された STEAM教育モデル授業は全10コマ。STEP1 事前学習(3コマ)、STEP2 プログラミング(3コマ)、STEP3 スクリーンプリント(4コマ)で構成された

久喜市と理想科学が協力しあって、モデル授業を実施

久喜市では、令和3年度から市内の小中学校の児童生徒に対しタブレット端末を1人1台支給し、Google Classroomを使うなどで授業に活用しています。そして、令和3年にSTEAM教育モデル授業を行うことを決め、理想科学が全面協力をしました。

太田小学校では、6年生に対してプログラミングと孔版印刷体験の授業を実施。STEP1で学習指導要領に沿って理想科学が作成した指導案に従い先生が事前授業を実施し、STEP2でプログラミング授業を行いました。またSTEP3では、製版や印刷作業をサポートしました。

児童たちは11月から孔版印刷方式の仕組みや万華鏡模様の特徴について学び、デザインを考えました。次にデザイン画を見ながら、タブレット端末でプログラミングに挑戦。一人ひとりがデータを仕上げたあと、グループごとにどのデザインを使うか相談しました。


孔版印刷方式の仕組みについて授業で学ぶ児童たち 孔版印刷方式の仕組みについて授業で学ぶ児童たち
プログラミング授業で完成した万華鏡デザイン。紙に描いた万華鏡のデザイン画を元に、タブレット端末でプログラミングに取り組んだ プログラミング授業で完成した万華鏡デザイン。紙に描いた万華鏡のデザイン画を元に、タブレット端末でプログラミングに取り組んだ

浮かび上がったデザインに感激の声

いよいよ、12月14日(火)はスクリーンプリントの授業。決定したデザインをMiScreen a4で製版し、印刷して仕上げます。パソコン上で、デザインの大きさや並びを調整して、製版用のデータを作成。グループの3人で相談しながら作ったり、1人が代表して作り、他の人の意見を聞いて調整するなど、協力の仕方はいろいろでした。製版データができたら、教室に用意された3台のMiScreen a4で、順番に製版をしていきます。
 
児童たちは少し緊張した面持ちでMiScreen a4を両手で押さえて製版をスタートさせました。サポートする理想科学のスタッフが、「今、マスターに穴をあけて製版しているんですよ」と声をかけると、じっとのぞき込み、「すごーい! 絵が出てくる〜!」と声を上げていました。また、他のグループの友達と見せあって、「きれいだね〜」、「その並べ方もいいね」などと感想を言い合っていました。

MiScreen a4を両手で押さえて製版をスタート MiScreen a4を両手で押さえて製版をスタート
製版されたマスター。絵柄の部分に孔が開いています 製版されたマスター。絵柄の部分に孔が開いています

全員がシルクスクリーンを体験

グループごとにインクを選びスキージーで印刷

グループごとにインクを選びスキージーで印刷

グループごとにインクの色を選び、スキージの練習をしてから、1人1枚ずつ印刷します。生地をピンと張ってシワをなくすのがきれいに印刷するコツと説明すると、下敷きに生地をのせ丁寧に伸ばしていました。

「スキージは45度の角度を保ってください」という説明に、横から角度を確認する様子も見られました。中には「斜め45度!」とつぶやきながら作業をする児童も。真剣な表情でスキージを引く様子が印象的でした。1人がスキージをするときには別の児童が生地とマスターを押さえるなど、協力して作業を進めていました。
ゆっくりマスターを引き上げ、「うわぁ、きれい!」「あ、ちょっと薄かったかな」などとそれぞれに感想を口にし、にぎやかな授業となりました。

印刷が完成。この後布の縁を縫って仕上げる 印刷が完成。この後布の縁を縫って仕上げる
1人がスキージをするときには別の児童が生地とマスターを押さえるなど、協力して作業 1人がスキージをするときには別の児童が生地とマスターを押さえるなど、協力して作業

授業を担当したのは、教頭の天谷佐知子先生

授業を担当した天谷佐知子先生は「学習指導書がとても丁寧でわかりやすく作成されていたので、教材研究にあまり時間がかからず、助かりました。子ども向けの無料プログラミング言語についても未経験でしたが、指導書のおかげでスムーズに理解できました。

スクリーンプリントの授業については、印刷の仕上がりがきれいで、子どもたちには一人ではできないこと、家ではできないことを体験させることができました。多くの気付きがあったと思います」と話しました。

この日に作成したランチョンマットは、後日ミシンで四隅を縫って仕上げ、卒業制作の作品ともなります。一連の授業にはさまざまな学びが含まれており、まさにSTEAM教育が目指す教科横断の内容となりました。

子どもたちの感想

子どもたちから「孔版印刷の仕組みがよくわかりました」、「商品を作るには、時間や手間がかかることを実感しました」、「印刷はけっこう力が必要だったけど、線を太くしたのできれいにできたと思います」など、感想が寄せられた。

STEAM教育とは?

STEAM教育=Science/科学、Technology/技術、Engineering/工学、Art/芸術、Mathematics/数学を融合し、創造的に問題解決を図る人材を育成する。

理想科学は、埼玉県久喜市教育委員会が主導する市内公立小・中学校11校を対象としたSTEAM(スティーム)教育のモデル授業に協力し、プログラミング授業や理想科学製小型スクリーン製版機『MiScreen a4』を使った総合学習授業を2021年度に実施しました。久喜市の取り組みについて、久喜市教育委員会 GIGAスクール推進室長 川島尚之さんにお話を伺いました。

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